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読みやすい楽譜に編集しよう

こんにちは。今回はスコアメーカーの「編集拡張キット」を活用してみましょう。この「編集拡張キット」、楽譜を仕上げる上で随分と便利なことがあるんですよ。

作曲ではなくて、”楽譜として”作る上で便利なんですね?

そうですよ。今回は、「G線上のアリア」の低音のパートを使って、やってみましょう。 これをMIDIキーボードでリアルタイム録音したら、このような楽譜になるんです。

なんだか臨時記号がいっぱいで、8分音符の連続で、読みづらいですね。

そうでしょう?これは、SMF(スタンダードMIDIファイル)をインポートしたときも同じようになると思います。
そこで「編集拡張キット」の出番なんですね。
まずは、8分音符。拍単位では連桁が付いてくれているんですが、これを2拍単位、つまり8分音符を4つずつまとめたいときは、「編集拡張キット」の「連桁のグルーピング」が便利ですよ。

ここでは、「連桁の単位」を2拍にすればよいですね。

なるほど~。たとえば、6/8拍子のときに、8分音符を6つにくっつけることもできるわけですね?

いいことに気付きましたね!そうなんですよ。
それから、臨時記号ですが、リアルタイム録音の前に調号をニ長調にしておけばよかったですね。後からでもできるので、ニ長調に直しておきましょう。

わー、これで読みやすくなりましたね。

もし、下の譜例のようになっていても大丈夫。
この場合、”ソからラ♭”よりも、”ソから(半音上げて)ソ#”の方が読みやすいでしょう?(※)
”記譜上は異なるが、実際の鍵盤上では同一となる音”を、異名同音と呼んでいて、これも「編集拡張キット」を使えば、音符を入れ直すことなく簡単に修正できます。
※ 読みやすさについては様々な解釈があります。ここでは、例として紹介しています。 それが「異名同音変換」なんです。ここでは「調毎のテーブルを使う」にチェックを入れ、「テーブル編集」をクリックします。 ここで、ラ♭をソ#に直してあげれば、このように楽譜が変わります。
さて、このような機能は、リアルタイム録音をしたり、SMF(スタンダードMIDIファイル)をインポートして楽譜にしたい人にとって、とても面倒な作業なんです。とくにSMFには調号が設定されていないことも多いので、なんでもかんでもハ長調で楽譜になってしまうのですが、その後に調号を直しても臨時記号が読みにくかったりするので、「異名同音変換」や「連桁のグルーピング」は重宝すると思います。

SMFを楽譜にしたい人には本当に便利な機能ですね。
ところで先生、4小節目のレの音、よく間違えるんです。3小節目のレはシャープになっていますが、4小節目はナチュラルですよね?

そうなんです!
これも読みやすい楽譜としては重要なポイントで、楽典的には何もつけなくてもいいんですけど、前の小節では臨時記号が付いているような場合に、奏者が間違えることを予防するために、あえて臨時記号を付けることがあるんです。ここでは黙っていてもレなんですが、あえてナチュラルのレとしてみました。
「編集拡張キット」では、これを「警告の臨時記号」と呼んでいるんですよ。この4小節目を選択して、「警告の臨時記号の追加」をすると、このような画面が表示されます。
このまま「OK」をクリックしましょう。

このような臨時記号に括弧が付いたのは、楽譜で見たことがあります。そういう意味があったんですね。

さきほどの画面内では、括弧をなしにすることもできますよ。
最後に、「アーティキュレーションの貼り付け」も紹介しておきましょう。これは、繰り返しスタッカートやテヌートなどを入れたい場合に便利な機能です。
リアルな演奏を追及する方は、様々なアーティキュレーションを入力されると思います。ここでは、最初の音符にひとつだけアクセントを入れて、あとはそれにならって全ての音符にアーティキュレーションを入れてくれる例をみてみましょう。

貼り付ける位置は「符頭側」にしてみました。

なるほど。全部にアクセントが付きました。これを一音一音に付けていくのは、本当に面倒だったんです。
記譜上不要な場合は、マスクして使えますね。

5回に渡ってお送りしてきた「スコアメーカー拡張キットシリーズ 活用ガイド」、いかがでしたか?
みなさんのアイディアでもっと面白い使い方もできるでしょう。また、今まで面倒だった作業もスッキリ解消できたり、作曲や編集からデータ管理まで便利になると思いますよ。