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生まれたときにはもう家にカワイのピアノがあり、姉が習っていたのでピアノ曲はよく聴いていました。特に好きだったのはベートーヴェンのピアノソナタです。姉が弾くのを見て自然とピアノに馴染んで、小学生の時と大学時代にピアノを習っていました。練習はあまり好きではありませんでしたが、弾く事は好きだったので今もピアノは弾いています。
大学時代は主にデジタルピアノを弾いていたのですが、「こういう機能があったら…」と感じることもあって、デジタルピアノを作りたいと思い当社に入社しました。でも入社以来、関連会社で自動車部品の開発に携わることになり、希望だったデジタルピアノ開発に関わることになったのは昨年からです。CN23/CN33では、新開発した「RH鍵盤」のタッチ作りを担当しました。

タッチ作りの仕事内容は多岐にわたりますが、担当したのは「弾く強さ」と「出てくる音」のバランスに関する仕事です。当社では「タッチカーブ」と呼んでいますが、弾く強さと出音のバランスが悪かったり、弱打から強打への変化が滑らかでないと気持ちよく演奏できません。タッチカーブを調整することで、そのバランスを合わせていくのです。ある程度までは設計値を基に調整するのですが、気持ちよく弾けるような味付けや微調整などは実際に鍵盤を弾きながら行います。これをいろいろな演奏者に評価してもらいながら仕上げていくわけです。
今回開発に関わった「RH鍵盤」は比較的リーズナブルなモデルに搭載される鍵盤ですが、最上位モデルCA93に搭載したRM3グランド鍵盤と同様に、白鍵には象牙調で吸湿性の高い「アイボリータッチ」を採用し、指に吸い付くような弾き心地を実現しています。見た目も艶消し仕上げにすることで高級感を持たせました。またタッチに関しては解析を繰り返して設計に反映させることで、従来よりも「剛性」をアップさせました。