第43回カワイ音楽コンクール
ごあいさつ
カワイ音楽コンクール委員会 委員長 河合弘
音楽は、多くの人が関わることのできる芸術の一つです。さまざまな表現手段の中でも、最もストレートに心に刻まれるものです。その美しさ、楽しさに触れた人ならきっと誰かとその心を分かち合いたいと思うことでしょう。
この果てしない魅力を追求し多彩な表現のあり方を探究する活動として、カワイ音楽コンクールは位置づけられています。
音楽の演奏とは、自己の感覚を研ぎ澄まし、作曲家の意図を十分にくみ取りながら、いかに表現してゆくかということにつきます。今、ここで演奏した表現は既に唯一無二のものであり、次に全く同じ演奏が生まれることはありません。常に新しい表現が生まれているのです。
感動を共有できる演奏とは、単に新しさだけでなく、精緻な音への配慮と表現を磨いてゆくためのほんとうの技術に裏打ちされたものであると思います。コンクールは、概して上手下手を測る競技のように思われがちですが、私どもはこのコンクールを通じて、一人ひとりの演奏の中にそれが確実に芽生え、育ってゆくことを願わずにはいられません。
ピアノを演奏しているみなさん、連弾のペアのみなさん、オルガンのさらなる可能性を求め演奏するみなさん、より充実した音楽の美しさが、予選や地区本選会のホールに放たれ、確かな共鳴を見る日を待っています。