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トップメッセージ

新型コロナウイルス感染症の拡大から早3年、ようやく感染状況が落ち着き、マスクの着用は個人の判断に委ねられることとなりました。これまで感染拡大防止のために日々奮闘されてきました医療機関の皆様に改めて感謝申し上げます。

第7次中期経営計画『Resonate 2024』への取り組み

昨年を振り返りますと、日本では資源価格高騰や急速な円安による物価上昇、海外ではウクライナ危機の長期化や世界的な金融引き締めによる経済活動停滞といった不安定な1年でした。このような経営環境の中、第7次中期経営計画1年目における当社グループの連結業績は、売上高は主軸である鍵盤楽器販売が世界各地で好調に推移したことにより伸長しましたが、営業利益が為替環境の変化や材料費の高騰などの影響を受け、増収減益となりました。この4月からは創立100周年を見据えての3ヵ年計画の2年目が始まっています。長期ビジョンとして『100年ブランドの確立』を掲げ、100年、そしてさらにその先の継続的な発展に向け、祖業であるピアノづくりで世界一を目指し、各事業の強みをさらに深化させ、お客様満足度の追求・向上と音楽文化の発展を通して、企業価値・ブランド力の向上と持続的な成長を図ってまいります。

国際コンクールでの活躍

昨年6月に開催された第8回仙台国際音楽コンクールのピアノ部門で、ファイナリストすべての方に当社のフルコンサートピアノSK-EXを選択していただき、1位から3位をSK-EXが独占したことは大変喜ばしく私の心に残る出来事でした。予選からファイナルまで一貫して当社のピアノを演奏された方を含め、出場されたコンテスタントの皆様には感謝いたします。また、今年2月の第5回高松国際ピアノコンクールにおいては、SK-EXを選択していただいた3人の方が2位、3位、4位に入賞いたしました。私も現地に出向き素晴らしい演奏を聴くことができ、ピアノは確実に進化し続けていると改めて確信いたしました。そして今年の7月末には、新型コロナウイルス感染症等の影響で開催を延期しておりました、当社主催の第4回Shigeru Kawai 国際ピアノコンクールが開催されます。本コンクールを通して、次世代を担う若手ピアニストの発掘・育成、国際交流の推進を図り、世界の音楽文化の振興と発展に寄与したいと考えます。

サステナビリティへの取り組み

ESG(環境・社会・ガバナンス)への取り組みは、社会の課題を解決することによって企業価値の向上に繋がるものと考えております。当社はサステナビリティ方針に基づき、グループ全体のサステナビリティ活動を推進することを目的として、サステナビリティ委員会を設置いたしました。今後は、環境面におけるCO₂排出量の削減、ダイバーシティへの取り組みの一環として女性管理職比率の向上、コーポレート・ガバナンスの充実など種々の課題についての取り組みを推進してまいります。年々深刻さを増す地球温暖化は、気候の影響を受けやすい木材を扱う当社にとって大きなリスクとなります。当社はTCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)提言に基づく、情報を開示しております。気候変動が当社の事業活動に及ぼす影響を分析・評価した上で、脱炭素社会への移行や地球温暖化に伴う物理的な影響を回避するために、今後は目標を設定して気候変動対策に取り組んでまいります。今後とも変わらぬご支援を賜りますようお願い申し上げます。

2023年6月

代表取締役会長兼社長

代表取締役会長兼社長 河合弘隆